犬とその課題
小学生の娘が「犬を飼いたい」とここ3ヶ月ほど毎日のようにアピールしてくる。
もう毎日。朝昼晩。
ある時は歌ってミュージカル風に。またある時には手紙で。またある時には情熱のままに叫んで。とにかくしつこい。営業職に就けばいいと思う。
犬は私も大好き。
モフモフしたい。
眺めて、遊んで、会話したい。
でも気になるのは犬の医療費。
うちは所得の少ない母子家庭ということで医療費の補助を受けています。そのおかげで私も子供達も通院がきちんと出来ています。まったくありがたいこと。もし医療費の心配があれば今よりうんと追い詰められていたと思うから。
なのに犬の医療費を払うって…ねぇ、どうよ?
自分達の医療費を払うようになってから、犬の医療費を負担するべきではと思ったのです。
今のご時世、犬は贅沢品でしょう。
家の軒先に繋がれ、お味噌汁かけご飯を食べていた昭和の時代とは訳が違う。
里親という方法で犬との縁を考えているものの、犬の保護団体でさえ「室内飼い」を条件としている。大型犬でさえ室内飼いだもんねぇ。求められる、犬の為の資本が格段にアップしていることがわかる。どうせ手をかけてあげるなら、不憫をしている子を喜ばせてあげられればと思ったものの、そのハードルは高い。
あと、犬に寂しい想いをさせるのが怖い。子供の頃に犬を飼っていた。大好きだった。最高に愛してた。けど旅行で預けている時に亡くなったのだ。まだ寿命にはあまりに早かったし、予兆も無かった。もしかして寂しくて死んだんじゃないかとさえ思えた。
犬を飼いたいと娘が言い出した時に、その重さを知って貰うきっかけになるかと思い「犬と私の10の約束」を紹介した。読んだことないくせに勧めた。
本を読み終え、尚「犬を飼って」を連発する娘。私もその物語を読もうとした。でも10の約束を見出しで見るだけで泣けて読めなかった。
10の約束を読んで泣くこと4回。本を手にしてから3週間後にようやく読める心境になれた。図書館の貸し出し期間をとっくに過ぎてやっと。
寂しい思いをさせることに不安を抱いていることに気付いた。経済的不安とダブルパンチだ。飼えない。
でも娘は言う。
「ママが居ない時寂しいんだもん。」
犬。
ワンコと愛情の日々を過ごしたいけど踏ん切りをつけられない。さぁ、どうするかな。
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